洗濯物はどこに干すと便利?
手間が少ない洗濯動線は?
外干しが楽になる間取りとは?
新築の間取りを考えるとき、「洗濯物をどこに干すか」で悩んでいませんか?
「ランドリールームを作る?」「 浴室に干す?」「 ベランダに干す?」「 それとも1階に物干し場を作る?」と選択肢が多くて困ってしまいますよね。
私は普段、住宅の設計をしている一級建築士ですが、自宅には「ランドリールーム」も「2階のベランダ」も作りませんでした。
我が家が採用したのは、 浴室 → 脱衣室(洗濯機) → 屋根付きの外部物干し場 というシンプルな配置です。
普通の日は洗濯したら外へ
雨の日は洗濯したら浴室へ
天候に関わらず、洗濯機のある脱衣室からほぼ移動せずに干す作業が完結します。
実際に暮らしてみると、この配置が想像以上に快適でした!
コキアこの記事では、一級建築士として家を設計する立場と、実際にこの家で暮らしている立場の両方から、
新築で洗濯動線をどう設計すれば後悔しないかを、我が家の実例をもとに分かりやすく解説します!
新築の洗濯動線は「晴れの日」と「雨の日」の両方で考える
新築の洗濯動線の間取りで後悔や失敗を防ぐ一番のポイントは、
晴れた日の動きだけでなく、「雨の日の洗濯物干し場」までセットで計画しておくことです。
晴れの日だけを想定して「2階のベランダ」や「庭のテラス」への動線だけを考えてしまうと、
いざ雨が降った時に「リビングに洗濯物が占領して邪魔…」「どこに干せばいいの?」とストレスになってしまいます。



天候に応じて「晴れの日のルート」と「雨の日のルート」をあらかじめ間取りに組み込んでおくことで、365日どんな天気でも悩まない、快適な洗濯ライフが実現します!
【実例】我が家の新築間取り|「浴室・脱衣室・外干し場」を一直線につなげました
我が家では、「外干し」と「浴室干し」を使い分けるために、
北から南へ一直線状に並べた「洗濯の間取り」を選択しました。
【北】 浴室 ⇄ 脱衣室(洗濯機) ⇄ 外部物干し場(屋根付き) 【南】


脱衣室を中心にして、北側に「浴室」、南側に「屋根付きの外部物干し場」を直結させています。
「晴れの日」と「雨の日」で、干す場所を最短動線で切り替える
このコンパクトな直線動線こそが、毎日の家事負担を大幅に減らしてくれています!
普通の日(晴れ・曇り):
脱衣室の洗濯機から出したら、南側の扉を開けてそのまま外部物干し場へ
雨の日・花粉の季節:
脱衣室の洗濯機から出したら、北側のドアを開けてそのまま浴室へ



重い洗濯カゴを抱えて家の中を歩き回ったり、階段を上り下りしたりする必要が一切ありません!
新築の洗濯動線で重要な「脱衣室」の間取り


「浴室・脱衣室・外物干し場」の3つを一直線に配置する間取りにおいて、要となるのが「脱衣室」の計画です。
脱衣室は何帖必要?我が家は3帖にしました!


脱衣室の必要な広さは、家族構成や使い方によって様々ですが、我が家では3帖の広さを確保しました。
3帖あると、洗濯機や収納家具、大きな洗濯カゴを置いてもゆとりがあり、物干し作業もストレスなく行えます。
このような間取りで「洗面と脱衣を同じ部屋(洗面・脱衣室)にする」場合は、全体の広さを「3帖以上(可能なら4帖)」確保すると安心です。



家族が顔を洗ったり歯を磨いたりするスペースと、洗濯作業がバッティングせず、快適に使えますよ!
洗濯機上の一時干しスペースで家事効率アップ
我が家の脱衣室には、天井吊り下げ式の物干し竿(約2m30cm)を設置しています。


洗濯機から取り出した衣類を
・その場でどんどんハンガーに掛け、
・一旦この竿に吊るしておき、
・まとめて外や浴室へ運ぶ……
という使い方ができ、物干し作業がとてもラクになります。
取り込んだ洗濯物をたたむ前に、サッと吊るしておける「一時置き場」としても大活躍しています。
便利な室内物干しハンガーや洗濯アイテムについては、こちら↓の記事でも詳しく紹介しています!


新築の外干し場はどうつくる?我が家の5つの工夫


1階につくった外部物干し場について、我が家で実践した5つの工夫をご紹介します。
① 3帖の広さを確保
1階につくった、屋外の洗濯物干し場の間取りも、脱衣室と同じく3帖の広さを確保しました。


3帖のスペースがあれば、物干しスタンドを2つ置いても家族4人分の洗濯物をゆったり干せます。



ちなみに、布団や毛布類は、庭に「布団掛け」を置いて乾かしていますよ!
② 屋根付きにして急な雨を防ぐ
外物干し場を屋根付きにする一番のメリットは「突然の雨から洗濯物を守れること」です。
共働きで日中家を空けていても安心ですし、直射日光による衣類の生地傷みを和らげる効果もあります。
③ 南側に配置して日当たりを確保する


我が家では物干し場を南側に配置したため、太陽の光が入ります。



お日様の光で乾かした洗濯物は気持ちが良いものです!
(敷地の日あたりの条件にもよりますが…)
我が家は「浴室・脱衣室・物干しテラス」の3点セットを東端に配置しました。
朝一番から日が入るため「朝早くから干して早めに帰宅派」におすすめです。
逆に西端配置は、太陽の光をより長く当てることができるので「遅めの帰宅派」におすすめです。
④ 2方向に開口をとって風通しを良くする
物干し場の壁は全方向を囲ってしまうのではなく、南と東の2方向に開口部(風の通り道)をつくりました。





風が通り抜けるルートをつくることで、より乾きがよくなります!
⑤ 土間コンクリート+スノコでコストと手間を削減
物干し場の床は、「土間コンクリート+市販のスノコ」の組み合わせを採用しました。


土間コンクリートは、高価なウッドデッキにするよりも建築費用(イニシャルコスト)が安く抑えられました。



歩く動線部分にだけ市販の木製スノコを敷いておけば、
外履きサンダルに履き替える手間もなく、素足やスリッパのまま出られて快適です!
「外物干し場」をさらに便利に使うための我が家の工夫は、コチラ↓の記事で詳しく紹介しています。


屋根付き外干し場は「洗濯物以外」にも利用できる
屋根と目隠し壁がついた1階の外部物干し場は、
実は日常の「汚れもの」を管理するマルチスペースとしても威力を発揮します。


●靴を干す:
子供が学校から持ち帰る上履きやスニーカーを洗った後、並べて干しておけます。
●雑巾を干す:
家の中に持ち込むのに抵抗がある雑巾類も、洗って置きっぱなしにできます。
●掃除道具を置く:
浴室干しで使う除湿機用のホースや、お風呂の床を洗うデッキブラシなども、濡れたまま置いておけます。



雑多な生活用品を隠しつつ乾かせるスペースがあると、暮らしの満足度が大きく上がります!
新築にベランダは必要?我が家が2階ベランダをやめた理由
「新築なら2階にベランダを作るのが当たり前」と思われがちですが、我が家はベランダをつくらないという選択をしました。
2階ベランダをやめて1階に外干し場を作った理由は4つあります。
①重い洗濯物を持って階段を上り下りしなくていい:
水を含んで重い衣類を持って毎日階段を上がるのは大きな負担です。
1階完結の動線なら歳を重ねてからでも安心です。
②屋根付きなら雨に対応できる:
2階のオープンなベランダだと少しの雨で洗濯物が全滅しがちですが、
1階の屋根+壁付きの物干し場なら少々の雨ならガードしやすいです。
③将来のメンテナンス費用を減らせる:
一般的なベランダ(バルコニー)は定期的な防水の点検や再塗装メンテナンスが必要になってきます。
④ベランダの建築費用を1階の物干し場へまわせる:
ベランダを無くして浮いた予算を、1階の屋根付き物干し場の工事費に充てることができます。



もちろん生活スタイルによっては2階ベランダが向いている場合もありますが、「1階完結の洗濯動線」は有力な選択肢です!
雨の日の洗濯動線は「浴室+除湿機」にする
「雨の日に家族全員分の洗濯物が、お風呂場だけで干しきれるの?」という疑問もあると思います。


1坪(1616サイズ)の浴室でも4人家族なら使える!
我が家は4人家族でも1616(1坪)サイズの浴室で充分乾いています!


もちろん、晴れの日と同じように何でもかんでも干すわけではありません。
雨の日は「今日絶対必要なもの・急ぎのもの」だけに洗濯物を絞るのがコツです。



もし敷地や予算に余裕があり、浴室を「1620サイズ(1.25坪タイプ)」にできるなら、干せるスペースがさらに広がってより快適になりますよ。
浴室での乾かし方
「でも、浴室干しって本当にちゃんと乾くの?」と不安な方も多いはずです。
我が家では、雨の日はお風呂場で「置き型の衣類乾燥除湿機」をまわして乾かしています。



予算をかけてランドリールームを作らなくても、すでにあるお風呂場を利用して除湿機をまわせば、驚くほど早く、カラッと乾きますよ!
電気代を安く抑えるコツや、失敗しない除湿機の選び方、浴室での乾かし方については、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
雨の日の部屋干しストレスから解放されたい方は、ぜひあわせて読んでみてください!


「除湿機を浴室で使うのは危険では?」と疑問を持たれた方は、コチラ↓の記事をあわせて読んでみてください。


我が家で実際に使って便利だった物干し竿やフックなどの便利アイテムは、こちら↓の記事でまとめています。


洗濯動線は「干す」だけでなく「しまう」まで考えておきたい
我が家では、洗濯物を干す場所だけでなく、「取り込んだ後にどこへ持っていくか」まで考えて間取りを決めました。


【例】我が家では…
洗濯物を取り込む(脱衣室に一時置き)
↓
洗面コーナーのカウンターでたたむ
↓
・「下着」は脱衣室へ収納
・「タオル」は洗面台下引き出しに収納
・「その他の洗濯物」は個々のカゴに入れ、
個別に部屋に持って行ってもらう
子どもたちが小さいうちは、洗面コーナーのすぐ隣の「寝室の畳ベッドの下」に洋服を収納していました。
これが大正解!朝起きてすぐその場で着替えができるので、毎日の準備がとてもスムーズになりました。


子どもの服選びや準備をさらに時短したい方は、こちら↓の記事も参考にしてみてくださいね。


洗濯動線は「洗濯機→物干し場」だけではありません。
洗濯する→干す→取り込む→たたむ→収納する



この一連の流れを一度図面上で確認しておくと、
「洗濯機から干す場所は近いのに、取り込んだ後が大変……」という失敗を防ぎやすくなりますよ!
我が家のような「外干し+浴室干し間取り」が向いている人・向いていない人
我が家のような「外干し+浴室干し間取り」は、ご家庭のライフスタイルや家事のこだわりによって相性があります。


「我が家に合っているか」の判断基準として、以下を参考にしてみてください。
この洗濯動線(間取り)がおすすめな人
- お日様の光で「外干し」をするのが好き
- 雨の日や花粉の時期だけ「浴室干し」に切り替えたい
- 重い洗濯物を持って2階まで上り下りしたくない(階段移動を無くしたい)
- ランドリールームに大きな建築面積や予算を使いたくない
- ベランダ(バルコニー)を無くして、将来のメンテナンス費用を浮かせたい
- 共働きで、朝干して外出することが多い(急な雨が心配)



ひとつでも当てはまる方には、
我が家と同じ「浴室 ⇄ 脱衣室 ⇄ 屋根付き外干し場」のレイアウトがおすすめです!
別の間取り(完全室内完結など)を検討した方がいい人
- 基本的に外干しはせず、1年中「部屋干し派」
- 「洗濯〜乾燥〜たたむ〜収納」までを1つの部屋で完結させたい
- ドラム式洗濯乾燥機や乾太くん(ガス乾燥機)を毎日メインで使う
- 干した場所(ランドリールーム)から、家族それぞれのクローゼットへ直結させてすぐ収納したい



このような暮らしが理想な方は、
1階に大きめの「ファミリークローゼット併設型ランドリールーム」を作ったり、完全室内干しに特化した間取りを検討した方が満足度が高くなります。
我が家がランドリールームを採用しなかった理由は、コチラ↓の記事で紹介しています。


新築で洗濯動線を考えるときのチェックリスト
最後に、間取りづくりの打合せで使える「失敗しない洗濯動線チェックリスト」をまとめました。間取り図(図面)を見ながら、ぜひチェックしてみてください!
□ 洗濯機から外物干し場まで近いか?
□ 洗濯機から雨の日の干し場所まで近いか?
□ 浴室を物干しスペースとして使えるか?
□ 浴室入口に除湿機を置けるか?
□ 脱衣室の浴室入口近くに電源を設置したか?
□洗濯物を取り込んだ後、どこでたたむ?
□たたんだ洗濯物をどこへ収納する?
□ 脱衣室に一時干しスペースがあるか?
□ 脱衣室に収納を置く余裕があるか?
□ 外干し場に屋根があるか?
□ 外からの洗濯物が見えにくいか?
□ 外干し場に風が通るか?
□ 布団・靴などを干す場所はあるか?
□ 2階ベランダは本当に必要か?
まとめ|新築の洗濯動線は「晴れの日」と「雨の日」の2ルートで考えよう!
新築の洗濯動線を考えるなら、
「洗濯機→干す場所」の距離だけではなく、
晴れの日と雨の日の両方のルートを最初から想定しておくことが失敗を防ぐ最大のポイントです。
我が家では、
浴室 → 脱衣室 → 屋根付き外干し場
という配置にしたことで、
普段は外干し、雨の日は浴室干し
と簡単に切り替えられるようになりました。
「洗濯物をどこに干すか」は、新築後に変更するのが難しい部分です。



ぜひ間取りを決める段階で、「晴れの日・雨の日」2つの動線を意識してみてくださいね。
あなたの家づくりと、これからの洗濯ライフが少しでもラクで快適なものになる参考になれば幸いです!














