洗濯物はどこに干すと便利?
手間が少ない洗濯動線は?
洗濯が楽になる間取りとは?
新築の間取りを考えるとき、「洗濯物をどこに干すか」で悩んでいませんか?
ランドリールームを作る? 浴室に干す? ベランダに干す? それとも1階に物干し場を作る?
私は普段、住宅の設計をしている一級建築士ですが、自宅には「ランドリールーム」も「2階のベランダ」も作りませんでした。
我が家が採用したのは、 浴室 → 脱衣室(洗濯機) → 屋根付きの外部物干し場 というシンプルな配置です。
普通の日は洗濯したら外へ
雨の日は洗濯したら浴室へ
どちらの場合も、洗濯機のある脱衣室からほとんど移動せずに干せます。
実際に住んでみると、この配置が想像以上に便利でした!
コキアこの記事では、一級建築士として家を設計する立場と、実際にこの家で暮らしている立場の両方から、
我が家の洗濯動線を詳しく紹介します。
実際の我が家の間取り|「外干し+浴室干し」にしました
新築の家づくりの計画中、多くの方が「ランドリールームを作るべきか」で頭を悩ませます。
我が家は、あえてランドリールームを作らず、
「外干し」と「浴室干し」を使い分ける間取りを選びました。


洗濯動線は「浴室→脱衣室→外干し場」
我が家が採用したのは、北から南へ直線状に並べたレイアウトです。
【北】 浴室 ⇄ 脱衣室(洗濯機) ⇄ 外部物干し場(屋根付き) 【南】



脱衣室を中心に、北に浴室・南に外部物干し場が直結。
このコンパクトな直線動線こそが、毎日の家事負担を大幅に減らしてくれています!!
「普通の日」と「雨の日」で干す場所を変える
この間取りの最大のメリットは、天候に応じた「干す場所の切り替え」がゼロ歩でできることです。
普通の日(晴れ・曇り):
洗濯機から出したら、すぐ南側の外部物干し場へ
雨の日・花粉の季節:
洗濯機から出したら、すぐ北側の浴室へ



重い洗濯物を持って、家の中を歩き回る必要が一切ありません!!
我が家がこの洗濯動線にして便利だった7つの理由
実際にこの間取りで生活してみて、「本当に作って良かった!」と実感している7つの理由をご紹介します。
①洗濯機から外干し場までが近い


洗濯機で脱水が終わったら、そのまま外の物干し場に出るだけ。



重い洗濯カゴを抱えて階段を上ったり、廊下を移動したりする重労働から完全に解放されました!
②雨の日はそのまま浴室に干せる
雨が降っている日は、外へ出ず、そのまま浴室へ。
浴室+除湿機での乾かし方については、コチラの記事↓で詳しく解説しています。





天気を気にして「どこに干そう…」と家の中でウロウロ迷うことがなくなりました。
③脱衣室が「一時置き場」になる
脱衣室の天井に物干し竿を設置しておくと、ここが絶妙な「一時置き場(一時干し)」になります。





取り込んだ洗濯物を一旦吊るしておいたり、
外干し前にハンガーへ掛ける作業場として大活躍します!
④外干し場が南側なので日当たりがいい
外部物干し場を南側に配置しているため、太陽の光が入ります。



やっぱりお日様の光で乾かした洗濯物は気持ちが良いものです。
⑤屋根と壁があるので人目が気になりにくい
我が家の外干し場は単なるテラスではなく、屋根と目隠し壁で囲まれた空間です。





通りからの視線を自然に遮れるため、下着類やプライベートな洗濯物も人目を気にせず安心して干せますよ!
⑥2方向に開口を取ると風通しがいい
物干し場を建物の一番端に配置したので、2方向に開口部(風の通り道)をつくることができました。



風が心地よく通り抜けるため、洗濯物の水分がどんどん飛んでいき、乾くスピードが早くなります。
⑦共働きでも朝干して出かけやすい
屋根付きなので、朝干して出かけた後の「急な雨」でもあわてる必要がありません。
(※大雨だとさすがに降り込みますが、少しの雨なら濡れません!)



共働きで日中家を空けるご家庭には、心からおすすめしたいレイアウトです!
新築なら「浴室・脱衣室・外干し場」を近づけるのがおすすめ
新築の間取りをゼロから自由設計できるなら、この「3つの空間」を1か所に集約させるのが失敗しないコツです。
浴室
雨の日はここが最強の衣類乾燥室に変身します。


脱衣室


北の浴室、南の物干し場のちょうど真ん中に脱衣室を配置することで、どちらの干し場にも最短距離でアクセスできるようになります。
外部物干し場
脱衣室からダイレクトに出入りできる位置に配置します。





この3つの空間の距離を、極限まで近づけることが、時短家事のポイントです!
脱衣室は何帖必要?我が家は3帖にしました
洗濯動線を快適にする上で、意外と重要なのが「脱衣室の広さ」です。
3帖あると何ができる?


我が家の脱衣室は「3帖」の広さを確保しました。



2.5~3帖あると、洗濯機や収納家具を置いても充分なゆとりがあり、
物干し作業もストレスなく行えます。
洗面台も置くなら4帖がおすすめ
「洗面と脱衣を同じ部屋(洗面・脱衣室)にする」場合は、
全体の広さを「3~4帖」確保するとベストです。



家族が顔を洗ったり歯を磨いたりするスペースと、洗濯作業のスペースがバッティングせず快適に使えますよ!
洗濯機の上に一時干しスペースを作る
我が家の脱衣室には、天井吊り下げ式の物干し竿(約2m30cm)を設置しています。


洗濯機から取り出した衣類を
・その場でどんどんハンガーに掛け、
・一旦この竿に吊るしておき、
・まとめて外や浴室へ運ぶ……
という使い方ができ、物干し作業がとてもラクになります。
外干し場は3帖あるとかなり便利
1階に作る外部物干し場の広さも、
脱衣室と同じく「3帖程度」あると非常に使い勝手が良いです。


我が家では東側に背が低めの物干しスタンドを置き、南側には背が高めの物干しラックを配置して、家族4人分の洗濯物をゆったり干しています。



ちなみに、布団や毛布類は、庭に「布団掛け」を置いて乾かしていますよ!
屋根付きにするメリット
一番のメリットは「突然の雨から洗濯物を守れること」です。
また、直射日光による衣類の生地痛みを和らげる効果もあります。
南側に配置するメリット
やっぱり「太陽光による乾きの早さ」が圧倒的です。
日が当たる時間が一番長い南側は、外干し場として最高のロケーションです。
東側と西側、どちらがいい?
我が家は「浴室・脱衣室・外物干し」の3点セットを東端に配置しましたが、ご自身の生活スタイルに合わせて東西を選んでみてください。


東端配置:
朝一番から日が当たりやすいため、
「朝早くから洗濯をして出かけるライフスタイルの人」に最適です。
西端配置:
午後から夕方にかけて長く日が当たるため、
「朝はゆっくり活動し、帰宅時間が遅めの人」に向いています。
2方向に開口を取る
物干し場の壁は全方向を囲ってしまうのではなく、2方向(例えば南と東)に開口部(抜け)をつくるのがおすすめです。



風が通るルートをつくることで、より乾きがよくなりますよ!
土間コンクリート+スノコがおすすめな理由
物干し場の床は、高価なウッドデッキにするよりも「土間コンクリート+スノコ」の組み合わせが断然おすすめです!


床をコンクリート打ちにしておけば、建築費用(イニシャルコスト)が安く抑えられる上、将来的な塗り替えなどのメンテナンス費用もほぼかかりません。
室内スリッパで歩きたい動線部分にだけ、市販の木製スノコを敷いておけば、コストを最小限に抑えて快適な足場が作れます。
外干し場は「洗濯物を干すだけ」ではありません
屋根と目隠しがついた1階の外部物干し場は、
実は日常の「汚れもの」を管理するマルチスペースとしても威力を発揮します。


靴を干す
子供が学校から持ち帰る上履きやスニーカーを洗った後、ここに並べて干しておけます。



室内だと邪魔になり、完全な屋外だと急な雨が心配ですが、
屋根付き物干し場なら最高の乾燥スポットになります!
雑巾を干す
我が家では掃除をする場所に合わせて雑巾を使い分けています。
- トイレ掃除用の雑巾
- 通常の床掃除用の雑巾
- 台所の油汚れ用の雑巾



家の中に干すのは衛生的に抵抗がある雑巾類も、ここに洗ってまとめて干し、置きっぱなしにしておけるので本当に重宝しています!
洗った道具を干す
定期的に洗ってメンテナンスしなくてはならない、「掃除機の部品や、トイレ便座の部品、洗濯機のゴミ取りネット」などを干しておく場所としても最適です。
浴室用の掃除道具などを置く
お風呂場干しで使う除湿機用のホースや、浴室の床を洗うデッキブラシなども、濡れたままここに置いて乾かせます。



雑多な生活用品を隠しつつ、乾かせるスペースがあるのは、
暮らしの満足度を大きく上げてくれますよ!
ベランダを作らず、1階に外干し場を作った理由
「新築なら2階にベランダを作るのが当たり前」と思っていませんか?



建築士としての結論を言うと、
2階のベランダはナシにして、
1階に屋根付き物干し場を作る方が圧倒的にお得でラクです!!
洗濯物を2階まで運ばなくていい
濡れて一番重い状態の洗濯物を持って、毎日階段を上り下りするのは想像以上に身体の負担になります。



1階ですべて完結する動線は、
歳を重ねてもずっと快適に使えますよ!
屋根付きなら雨にも対応できる
2階のオープンなベランダだと、少し雨が降っただけで洗濯物は全滅してしまいます。
1階の屋根付き物干し場なら、少々の雨ならガードしやすいです。
ベランダのメンテナンスを減らせる
ベランダ(バルコニー)はあると便利ですが、
10〜15年周期で「防水塗装のやり直し」など高額なメンテナンスコストがかかってしまうのが難点です。



ベランダを無くすことで、将来のメンテナンス費用を大幅にカットできますよ!
その分の予算を別の場所に使える
屋根付きの外部物干し場をつくるのには、
当然建築コストがかかり、スペースも大きく使ってしまいます(これが唯一のデメリットです)。



しかし、「ベランダを作る費用」を丸ごとカットできるため、浮いた予算を外部物干し場の建築費に充てれば、
トータルの建築コストは相殺でき、むしろ安く済むことすらありますよ!
浴室は1616サイズでも足りる?我が家の場合
「雨の日に家族全員分の洗濯物が、お風呂場に干しきれるの?」という疑問もあると思います。
4人家族でも雨の日なら十分だった
結論から言うと、4人家族でも1616サイズの浴室で充分乾きます!


雨の日は洗濯物を厳選する
もちろん、晴れの日と同じように何でもかんでも干すわけではありません。
雨の日は「絶対必要なもの・急ぎのもの」だけに洗濯物を絞るのがコツです。
1620サイズならさらに余裕
もし敷地や予算に余裕があり、浴室を「1620サイズ(1.25坪タイプ)」にできるなら、干せるスペースがさらに広がってより快適になりますよ。
「雨の日の洗濯」は浴室干しにするとラク
「でも、浴室干しって本当にちゃんと乾くの?」と不安な方も多いはずです。
浴室×除湿機で乾かす
我が家では、雨の日はお風呂場に「置き型の衣類乾燥除湿機」を持ち込んで乾かしています。
我が家の浴室干しの実際の様子
朝、お風呂場へ洗濯物を干し、
除湿機のスイッチを入れて出勤するだけ。



帰宅する頃には、生乾き臭もなくカラっと乾いていますよ!


浴室干しで電気代を安く抑えるコツや、失敗しない除湿機の選び方、5年間実践している我が家の洗濯ルーティンについては、以下の記事↓で詳しく解説しています。
雨の日の部屋干しストレスから解放されたい方は、ぜひあわせて読んでみてください!


新築で洗濯動線を考えるときのチェックリスト
最後に、間取りづくりの打合せで使える「失敗しない洗濯動線チェックリスト」をまとめました。間取り図(図面)を見ながら、ぜひチェックしてみてください!
□ 洗濯機から物干し場まで近いか?
□ 雨の日の干し場所を考えたか?
□ 浴室を物干し場として使えるか?
□ 脱衣室に一時干しスペースがあるか?
□ 脱衣室は十分な広さか?
□ 外干し場に屋根があるか?
□ 外からの視線が気にならないか?
□ 風が通るか?
□ 布団を干す場所はあるか?
□ ベランダが本当に必要か?
□ 浴室干し用の電源をどうするか?
まとめ
新築の洗濯動線を考えるなら、
「洗濯機→干す場所」の距離だけではなく、
晴れの日と雨の日の両方を考えておくことが大切です。
我が家では、
浴室 → 脱衣室 → 屋根付き外干し場
という配置にしたことで、
普段は外干し、雨の日は浴室干し
と簡単に切り替えられるようになりました。
特に便利だと感じているのは、洗濯機のある脱衣室から、外干し場にも浴室にもすぐ移動できること。
「洗濯物をどこに干すか」は、新築時に後から変えるのが難しい部分です。



だからこそ、間取りを決める段階で「晴れの日」と「雨の日」の両方の洗濯動線を考えておくことをおすすめします。
あなたの家づくりと、これからの洗濯ライフが少しでもラクで快適なものになる参考になれば幸いです!












