失敗しない壁掛テレビの方法が知りたい
ライフスタイル(ソファ・床・食卓)に合う最適な高さが分からない
コスパ最強で、将来テレビを買替えても使えるおすすめの壁掛金具を知りたい
新築やリフォームを検討する際、「リビングはすっきりおしゃれな壁掛けテレビにしたい!」と希望される方が増えています。
しかし、いざ計画を始めると、
「テレビの高さはどれくらいが正解?」
「壁の補強はどうすればいい?」
「コンセントがはみ出て見えたら格好悪い…」
といったたくさんの疑問や不安が出てくるものです。
私は普段、一級建築士として数多くの住まいを設計していますが、
同時に「自らの新築マイホームでも壁掛けテレビを採用した施主」でもあります。
最近はDVDデッキを置かず、背面にハードディスクだけを設置してテレビ周りを完全にすっきりさせるスタイルが主流です。
その前提を踏まえ、プロとしての知識と、我が家での実際の失敗・成功例を全て詰め込んだ「絶対に失敗しない壁掛けテレビの教科書」を作りました。
コキア設計の打合せ中の方はもちろん、これから間取りを考える方も、この記事をぜひ打合せの「予習・復習」としてお役立てください!
【ライフスタイル別】一級建築士が提案する「失敗しない壁掛けテレビの高さ」目安
テレビの高さ選びで最も大切なのは、「どこに座って見ることが多いか」です。
高さが合っていないと、首や肩が凝る原因になってしまいます。
大手家具メーカーのカリモク家具の基準も参考にしながら、
テレビサイズごとに最適な「床からテレビ中心・上端までの寸法」を割り出しました。


これを参考に、家具(TVボード)の上にテレビを置いたと想定して、
- 床からTVの中心までの高さ
- 床からTV上端のまでの高さ
を、各TVの大きさごとに図にまとめてみました。



以下の高さが、無難な壁掛テレビの高さの目安になりますね!
①床に座って見る場合





正直なところ、床に座って見るなら設置位置が低すぎて、壁掛けTVはオススメできません…
壁掛けテレビにする際、あまり低すぎる位置に設置してしまうと、小さなお子様が画面にいたずらしたり、掃除機や物がぶつかって破損したりするリスクが高まります。
床座がメインのリビングであれば、低めのテレビボード(家具)の上に普通に据え置きする方が、快適に視聴できます。
②ソファに座って見る場合


ソファに座る場合、おすすめのテレビ中心高さはFL+1000mm(床から100cm)程度が目安です。



全体のバランスとしても、この高さが最も美しく見えますよ!
③ダイニング(食卓)に座って見る場合


一般的なダイニングテーブルの高さ(約700mm)に合わせ、テレビの中心位置はFL+1200mm(床から120cm)程度を確保するのがおすすめです。



カリモクのHPには600~とありましたが、個人的にはテーブルの高さ(約700)以上の、700~(中心高さでいえばFL+1200程度)がオススメです。
これより低いと、手前の食器などがテレビが重なって見えづらくなってしまうおそれがありますよね。
【我が家のリアルな事例1】LDK(リビング・ダイニング・キッチン)の壁掛テレビ設置例


我が家では、ダイニング(食卓)に座ってテレビを見ることが最も多いため、高めに設置しています。



キッチンに立って家事をしながらでも、視線がまっすぐテレビに向くので非常に見やすいですよ!



床にゴロンと座ってゲームをする時は、ちょっと高すぎるんだけどね…
家族全員の使い方が分かれる場合は、リビングで最も長く時間を過ごすシーンを想定して合わせるのが失敗を防ぐコツです!
【我が家のリアルな事例2】寝室(畳ベッド)の壁掛テレビ設置例
寝室の畳ベッド(座面高は床から約380mm)の正面にも壁掛けテレビを設置しました。


一般的に、ベッドから見る場合は少し高め(仰向けを想定)が良いと言われますが、
我が家の場合は「寝転びながら」ではなく、「ベッドの上(座面高は床から380ぐらい)に座って」見ることが分かっていたため、このジャストサイズで設計しました。



ライフスタイルを細かくシミュレーションすることの大切さが分かりますね!
建築士の私が、打合せで使う「迷ったときの無難なテレビ高さ」まとめ表
お客様が設計の打合せで迷われた際、私が実際に提案している「間違いのない無難な高さ(テレビ中心位置)」の基準がこちらです。
| ライフスタイル (主な視聴位置) | おすすめのテレビ中心高さ |
| 床に座って見ることが多い | 壁掛けは不向き。 低めのテレビボード(家具)への据え置きを推奨 |
| ソファに座って見ることが多い | FL + 1000mm 前後 |
| 食卓(ダイニング)から見ることが多い | FL + 1200mm 前後(手前の障害物を避けるため) |
| ソファと食卓、両方から見やすくしたい | FL + 1050mm 前後(中間の万能な高さ) |
| ベッドから見ることが多い | FL + 1050mm 以上 〜 ベッドの高さ + 1000mm の範囲 |
壁掛けテレビの下にローボードなどの家具を置きたい場合は、
テレビの下端と家具が絶対に干渉(衝突)しないよう、
あらかじめ家具の高さも設計者に伝えておきましょう。



もちろん、こだわりがある場合は違う高さでOK。
あくまでも「迷った場合の無難なテレビ高さの目安」です。
メーカー純正は高い!コスパ最強&将来もずっと使えるおすすめ壁掛け金具2選
テレビを壁掛けにするには「専用の壁掛け金具」が必要です。
テレビメーカーの純正金具は安心感がありますが、価格が高いのがネック。
そこで私は、お客様に相談された場合、
手頃な価格でネット購入可能で、かつ頑丈な下記の金具をオススメしています。
①基本のフラットタイプ(我が家も採用!)
テレビの後ろに大きな空間が必要なく、とにかくスリムかつシンプルに壁掛けしたい方に人気の定番金具です。
適合メーカーが非常に多く、対応しているテレビがかなり多いのが特徴です。
②ゲーム機やルーターも隠せる「背面収納付き」タイプ
外付けハードディスクだけでなく、Nintendo Switchなどのゲーム機やWi-Fiルーターなどをテレビの裏に隠して収納したい場合は、こちらの背面収納スペース付き金具が便利です。


矢印の位置にハードディスクを置いています。



我が家では、ハードディスクしか置く予定がなかったので、収納なしの①のタイプで全然大丈夫でした。
テレビの周りに棚を出したくない方や、ゲーム機などをたくさん置きたい場合に、この収納付きを選択するとよいかもしれませんね!
一級建築士が教える、ハウスメーカー・工務店への「正しい壁補強(下地)」の指示方法
テレビは非常に重量があるため、通常の石膏ボードの壁に直接取り付けると壁が崩れて落下してしまいます。
そのため、壁掛けテレビのための下地補強については、
設置したい位置に、建築工事の段階で「構造用合板」下地を入れておくのが一般的です。


上述のオススメの金具を使う場合、大工さんや工務店には以下の寸法を目安に下地補強を依頼してください。


図のように、最低でも700mm × 250mm以上の構造用合板を入れておきます。
設計の打合せ時に、設計士や現場監督へ「壁掛けテレビの金具寸法」と「床からテレビの中心までの高さ」を伝えておけば、工事は非常にスムーズに進みます。



★一級建築士からのアドバイス
「テレビの高さを、建物が完成して実際の現場に立つギリギリまで悩みたい!」という場合は、下地補強の範囲を上下左右に少し広めに施工してもらうよう建築会社に依頼しておきましょう。
こうすれば後から多少高さを変更しても、下地にしっかりビスが効くので安心です。
失敗から学んだ!美しく配線を隠す「完璧なコンセント位置」
壁掛けテレビの最大の敵は「だらんと垂れ下がる配線コード」です。
これらをテレビ本体で完全に隠すためのコンセント位置には、重要なルールがあります。
実は我が家の寝室で少し失敗してしまいました……。


我が家では寝室のテレビの「左下」にコンセントを設けたのですが、テレビの器具や配線の取り回しスペースが思った以上に窮屈になってしまいました。
この実体験から導き出した、最もオススメのコンセント配置がこちらです。


図のように、テレビ背面の「右上」または「左上」に設置するのが大正解です。



テレビ上部の方がスペースにゆとりがあり、プラグの抜き差しやハードディスクの電源アダプター、余ったケーブルの束を収めるのが圧倒的に楽になりますよ!
プラス料金がかかっても、工事時にTV金具を設置してもらった方がラク
最近はDIYが流行していますが、
「電動ドライバーなんて使ったことがない」
「新築のきれいな壁に自分で穴を開けるのが怖い」
という方は、プラス料金(施工費)がかかっても、建築工事の段階で大工さんや工務店に「壁側のテレビ金具(ベース)の設置」までをやってもらうことを強くオススメします。
壁掛け金具の取り付けは、以下のように意外とハードルが高い作業です。
下地の木材の中心に確実に太いビスを揉み込む必要がある
位置をしっかり合わせないと、テレビが傾いてしまう
一人では作業しづらいため、危険を伴う



引越し当日はただでさえ荷解きなどでドタバタします。
建築会社に背面の金具をガッチリ水平に設置しておいてもらえば、当日はテレビ側にパーツを取り付けて壁の金具に「カチャッ」と引っ掛けるだけで済むので、本当に楽チンですよ!
一級建築士と進める、壁掛けテレビ計画の打合せチェックリスト
壁掛けテレビを完璧に仕上げるためには、設計段階(電気配線図や下地を決めるタイミング)での事前の計画がすべてです。
「テレビなんて後から考えればいいや」と後回しにせず、次の3つの要素をしっかり決めて、設計者に伝えておきましょう。
1.設置したいテレビの品番、または画面サイズ(インチ数)
2.設置したい壁掛け金具(フラット型か、収納付きか)
3.自分たちのライフスタイルから決めた「テレビの中心高さ」
この3つを設計段階でしっかりと考えて設計者に伝えておくことで、下地もコンセントもプロが図面に完璧に落とし込んでくれます。



すっきり洗練された「ステキな壁掛けテレビがあるリビング」が完成することを心から応援しております!
↓通常のフラットタイプなら、壁掛けテレビ金具
↓収納付きタイプなら、この壁掛けテレビ金具










